○水温22度〜27度台水温期
○前提条件 夏磯
天候 晴れ・風南2〜5m・波1m〜1.5m
○狙うポイント
近距離からのヨレ・遠投30m 棚2〜5m
○釣法
全層
この季節の日中は餌取りが大量に湧いていることと思います。
この時期の画像のような海況では、仕掛けを流す潮筋に撒き餌を流してしまうと、あっと言う間に餌取りの餌食になってしまいます。
餌取りも撒き餌が入るという学習をしてしまうと、もうキャストと同時に付け餌が取られている事がほとんどです。
さらに餌取りを観察出来ないような沖や、潮濁りなどがある場合や、この時期に慣れていないと仕掛けをキャストして仕掛けが馴染む前に直ぐに付け餌が取られていても、それに気が付かず、そのまま空針を流している方を多く見受けます。
これでは、つまらない釣りになってしまいます。
それでは、この海況でどのように餌取りを交わすかの一例を説明してみましょう。
ここでは、餌取りを交わす方法として引かれ潮を用いた方法を説明していきます。
仕掛けを流す潮筋には撒き餌は撒かず、引かれ潮筋にだけ撒き餌を撒きます。
この下記画像のヒットポイント2箇所を狙う場合ですが、仕掛けは右からの潮筋に乗せて流し、撒き餌は左からの引かれ潮の潮筋に乗るように撒きます。
これでヒットポイントで付け餌と撒き餌が出会う演出をします。
さて、ここで次に2つの課題があります。
1・撒き餌と同調して釣れる層に仕掛けが入っているのか。
2・ハリス角度が合っているか。
1について、棚取りを空振りしたり、小型の層に仕掛けと撒き餌が同調していまっていることも良くあります。
見えない海中ですので、ここで海況情報をどう判断するかが重要ですね。
そこで良型を獲るための『棚』を探るためウキ下を変えてみてください。
ウキ止め無しの全層で探るのですが、これはある程度の探り当てる経験が必要になります。
ですが、これでは上手くできないという方も少なくありません。
そこで簡単な方法がウキ止めなどを用いてウキ下を変える事です。
ヒットポイントで、釣ったサイズが小型であればその棚を覚えておき、そこからウキを固定にしてウキを狙い棚まで沈めたり、ウキ止めを結び誘導幅を取り、狙い棚をしっかり取ります。
また、ウキ下を上下させて釣れる型を考察します。
この時期は浮いてくる事が良くありますので、その時間帯に居つく棚、喰い上がる棚を考察して工夫していことも必要です。
また、グレの層より深く入ってしまうと喰って来ませんので、沈め過ぎないよう棚取り作業は慎重に行う事が大切です。
これもビギナーの方に陥りやすい沈め過ぎがあります。
全層で探る時には、沈め過ぎもデータ取りには不可欠ですが、棚が決まれば、前述したようにウキを固定にするか、なるほどウキ留めなどでウキを止める棚取りをした方が効率的に釣れます。
この時期はウキの重さを感じても、張り戻しなどの誘い方によっては付餌を口から離す事が比較的少ないので、棚取りが決まったら、ウキを固定にするか、ウキ止めを結ぶことをお勧めします。
また、喰いが渋いと判断した時は、ウキ止め糸を結ぶことや、固定はやめて、道糸に目印糸を結んでおくのも良い方法です。
この目印は遠投では見にくいのでラインピッチなどの色で判断するのも良いでしょう。
ただし、ウキの浮力はシブシブにしておく工夫も忘れずに。
2について
タナを探り当てても喰い上がる角度とハリス角度が合わないとハリスを避けるように撒き餌のみを喰うのも良型グレの特徴です。
棚が決まり、ラインの張りを掛けてハリス角度を取る。
先ずはハリス角度を70度あたりにして、この角度をベースにラインの張りや送りをしながら様子を見ます。
ハリス角度といっても、アタリ棚の深度にもよりますので、棚が深ければガン玉を打って下潮に揉まれないようにします。
棚が浅ければティップで操作できます。
この1と2の作業をこまめに繰り返せば型に出会うチャンスは高くなります。
全層の場合、ウキを沈めながら流す事が多いのですが、この時期は棚が比較的浅いことが多いのでアタリ棚が決まれば、ウキ下を決めて、より効率的に獲る方が短い地合いにも有利だと思います。
棚が掴めないと何処で喰って来るかが分かりづらく、仕掛けの角度も付けにくく、垂直の仕掛け立ちでは釣れても、小型が多いと言う釣果になってしまいがちです。
全層釣法と言ってもこの時期は沈めると言うよりは、探る釣りですので棚毎の情報を取る工夫をすることが良型を獲る近道かと思います。
まとめ
引かれ潮に撒き餌を撒く。
棚を把握したらウキを固定にするか、ウキ留めを付ける。又は目印糸を結ぶ。
棚取りが決まれば70度くらいの角度に張れるように仕掛けを演出するためのラインコントロールを行う。