②横潮へのサミングインからのラインメンディング
◆下記の図をご参照ください。

①で掲載した横潮へのサミングインからの続きになります。

さて①で掲載の左から右の横潮へサミングイして狙うポイントへ仕掛けを置き流す。
②では、ここからのオペレーションについてのお話しです。

仮に上層での勝負ならそのままでも良いのですが、中層や下層を狙う場合、ラインを張ったままでは、コマセのコースから弾かれてしまいます。 【下図1】  

潮に引っ張られ仕掛けは横へ流れようとしますが、張られたラインは仕掛けを手前に戻す力が働きます。

このままでは仕掛けが中層に入る頃にはコマセのコースから外れてしまい、釣れる確率が落ちてしまいます。

ここでは、この対策としてふたつの方法を考えてみましょう。

⑴ラインメンディングによる対策  【下図2】

仕掛けを置いた瞬間に左へロッドを煽るかラインを置く分だけ指で引っ張り出し、狙う棚の分だけラインスラックを左側へと出します。

狙う棚が下層なら、このロッドを1往復させてラインスラックをS字状にして海面に置きます。

このスラックの分だけウキが引っ張られずトレースラインを狙えます。
しかし、ひとつ懸念される事があります。

それは出したスラックの分だけラインは張られず、上潮が速いと、ウキが海中にある仕掛けより先に流れてしまう事があるからです。

これでは折角針先行で流していても、ウキが針上に追い付いてしまいます。

そこでもう一工夫必要になります。
それは上潮と風の干渉を極力防ぐためにウキの浮力を殺し、ウキがやや沈む状態にしておきます。

最初はウキの選択に迷いますのでG2〜3Bなどガン玉を背負える残浮力のあるものを選べばオペレーションも行いやすいと思います。

また、潮受けのナビやら、からまんぼうなどで、上潮、中潮の強弱を確認出来ますので、潮を捉えるガン玉調整でトレースラインをキープ出来ると思います。

⑵ラインを張ったままの対策

これは最もかんたな方法で、テクニックを要さないので潮が遅い、風が弱い時は便利です。

はじめに仕掛けの流れを予測して【図1】のウキ軌道の矢印の角度で時間差で数回斜め気味に縦へコマセを切り撒きしておきます。

その後に仕掛けをキャストします。
敢えてラインは張ったままラインスラックを出さずウキが手前に引き戻され、狙う層へとコマセを合わせるだけです。

これは高水温期の餌取りにも強い方法です。

しかし、この方法にも弱点はあります。
それは押し戻される仕掛けが本来の潮筋から外れる事です。

本潮に乗っていない仕掛けですので、潮が早ければコマセの同調は少しの時間になり、本潮の筋から外れやすい分、釣れる確率が落ちてしまいます。 

ですからなるべく潮が緩い時、風が弱い時などに向いている方法だと言えます。